イチゴの葉先が枯れる原因【9割がカルシウム不足】チップバーン対策について

突然ですが、イチゴの葉先が、写真のように、茶色く枯れてきていませんか?

それ、病気じゃないかもしれません。

じつはイチゴで一番多い、カルシウム不足による「チップバーン」の可能性があります。

しかもこれ、カルシウムを入れても直らないことが多いんです。
今日は、その理由と、現場でできる対策を解説していきますね。

チップバーンは、カルシウム不足が原因で起こる障害です。特に、ハウス栽培では、かなりの頻度で発生するので、原因と対策をしっかり理解しておくことが重要です。

チップバーンとは

これは、イチゴの新しい葉の縁や、ガクの先端が焼けたように茶色くなり、枯れてしまう症状です。
見た目は病気のように見えますが、病害虫ではなく、カルシウム欠乏による生理障害になります。

発生のメカニズム
では、なぜ、カルシウム不足でチップバーンが起きるのでしょうか。

カルシウムは、植物にとって、細胞壁や細胞膜を作るために欠かせない栄養素です。ただし、このカルシウムには大きな特徴があります。それは、植物体内での移動が非常に遅いことです。カルシウムは導管を通って移動するのですが、基本的に一方向でしか動かず、しかもスピードが遅い栄養素です。そのため、細胞分裂が活発な新葉の先端には届きにくく、不足すると細胞壁が維持できなくなり、壊死(えし)が起こります。

これが、チップバーンの正体です。

症状の特徴
チップバーンの典型的な症状を三つにまとめました。

1.新葉の葉先や、葉縁(ようえん)が茶色くなって枯れてきます。
2.症状がひどくなると、葉がきれいに展開せず、縮れたり変形したりします。こうなると葉の面積が減るので、光合成が低下して株の勢いも落ちてしまいます。
3.チップバーンは、温度や湿度の変動が大きい冬から春にかけて発生しやすいという特徴があります。

カルシウム吸収を阻害する主な原因
では次に、カルシウムが吸収できなくなる主な原因を説明します。

1.窒素過多
窒素が多すぎると、カルシウムとの拮抗作用が起きます。特にアンモニア態窒素が多いとカルシウムの吸収が抑えられるので注意が必要です。
2.土壌乾燥・水分管理のミス
カルシウムは、水と一緒に吸収される栄養素です。そのため培地が乾燥すると、カルシウム吸収量は一気に落ちます。逆に、過湿状態になって根腐れを起こしても、同じように吸収不良になります。
3.なり疲れ
収穫が続くと、着果負担によって根量が減ってきます。すると、株全体の養水分吸収能力が低下してしまいます。
4.温度・湿度の急変
高温になると植物の生長スピードが上がり、カルシウム供給が追いつかなくなります。また冬から春にかけては、夜間に結露し、昼間に急激な乾燥という環境になりやすく、カルシウムの転流が不安定になりやすいです。曇りから急に晴れる日も同じリスクがあります。

チップバーン対策
では、具体的な対策を説明します。

1.給液のpH・EC管理

高設栽培では、培地にカルシウムがあっても吸収できないケースがあります。
原因は、pHとECのズレです。
管理の目安は次の通りです。廃液pHは5.5〜6.5内で管理します。
これより低いと、カルシウム・カリウム・マグネシウムの吸収が低下します。
廃液ECは0.3〜0.6ミリジーメンス・パー・センチメートル(mS/cm)内で管理します。
ECが高すぎると、根張りが弱くなりカルシウム吸収が落ちます。

2.灌水管理

高設栽培では根域が狭いため、水管理のミスがそのままチップバーンにつながります。培地が乾燥すると、カルシウム吸収量が急激に減り、チップバーン、ガク焼け、種浮き果(たねうきか)などが発生しやすくなります。
逆に過湿状態になると、根が呼吸できず根腐れが起き、毛細根(もうさいこん)が減ってしまいます。すると、当然、カルシウム吸収も落ちます。
基本は少量多灌水で培地を適度な湿潤(しつじゅん)状態に保ちます。さらに、廃液率は季節に合わせて調整します。夏・秋は高め、冬・春は低めとします。もし、廃液率が30%以上あるのに培地ECが高い場合は、根張り低下のサインの可能性があります。その場合は、発根促進資材などの投入も検討します。
弊社では「楽農美人」をおすすめしています。

三つ目は肥料での対策です。

カルシウム不足対策の資材として、弊社にはQS-S3という資材があります。

これは酢酸カルシウムとミネラルを配合した液体肥料です。

主には、果実を硬くする、カルシウム欠乏障害の軽減効果があります。具体的には、チップバーン、尻腐れ、芯腐れ、軟果、発酵果、葉先枯れ、などの症状に軽減効果があります。

使用方法としては、灌水の場合、初回、10アールあたり、1から3リットル、その後は、7日ごとに10アールあたり、1から3リットル灌水します。倍率設定できる場合は1000倍希釈で灌水します。高設栽培の場合は
使用量を半分に調整します。

応急措置について
応急措置としてや、根からの吸収が弱いときは、葉面散布が非常に効果的です。
葉面散布には次のメリットがあります。

1.即効性が高いことにあります。
2.低温期でも吸収されやすいことにあります。
3.着果による株疲れの回復が早い、

葉面散布資材の例
弊社のQS肥料では、葉面散布用として葉面散布スタートキットを用意しています。

これは主に次の資材で構成されています。

1.微量要素入りアミノ酸…これはNPKが異なる2種類があります。
2.有機酸ミネラルカルシウム。
3.珪酸

では、それぞれの役割を説明します。

まずは、アミノ酸資材についてです。

微量要素入りアミノ酸は、植物に直接アミノ酸を吸収させる資材です。これによって、光合成で作られた糖の消費を抑え、株の貯蔵養分を増やす効果があります。結果として、果実への養分供給が安定します。

続いて、有機酸ミネラルカルシウムです。

これは、カルシウムの直接補給、有機酸による抗菌作用、糖の代替作用という特徴があります。
カルシウムが不足しやすい生長点や果実に直接カルシウムを届けることができます。
さらに、有機酸は糖の働きを一部代替するため、光合成が弱い時期でも、窒素同化を助ける効果があります。つまり、未消化窒素を吸収する事が出来るので、窒素過剰が軽減されます。

最後に、珪酸です。

珪酸は、植物の細胞壁を強くする成分です。珪酸を吸収した植物は、細胞壁が厚くなる、病原菌の侵入が減る、害虫被害が減る、という効果があります。
また、葉の表面で光が反射しやすくなり、光合成効率の向上も期待できます。

これらの資材をそれぞれ1000倍希釈して混合し、3日に1回程度葉面散布します

まとめ
チップバーンのポイントをまとめます。

原因はカルシウム不足ですが、実際には、水管理、EC管理、窒素過多、温湿度変化などが複雑に関係しています。
そのため、pH・EC管理、灌水管理、葉面散布、カルシウム資材の施肥を組み合わせて対策することが重要となります。

商品のご購入については、下記URLを、ぜひチェックしてみてください。

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それでは、また、お会いしましょう。

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この記事を書いた人

qsagriのアバター qsagri 代表取締役

株式会社 QS agri 代表取締役の桜間秀太です。
2022年5月9日に同志社大学京田辺キャンパスにて創業開始致しました。
肥料の販売及び開発を行っております。
農業の現場を通して培った10年間の経験で、新規就農の方、行き詰っている方、更に向上心の有る方を最大限応援致します。
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